2007/11/01 Substitute

 最大のピンチである。急遽、配役に穴が開く。
 今後の撮影スケジュールを全面的に見直すべきか、本日夜に予定している撮影はどうしたらいいか・・・。もう夕方である。沈痛な面持ちで相談する私、相棒、ドイちゃん。空気が重い。
 やがて、阿吽の呼吸というべきか、自ずと一つの結論に到達する。代役を立ててでも今夜の撮影は強行すること、その代役はMr.D(代役なので、仮にそう呼んでおく)にお願いすることである。Mr.Dの素のキャラクターが、うまく生かせるかもしれない。大きなギャンブルである。
 突然のお願いに、Mr.Dは戸惑いながらも応じてくれる。
 セリフの多い場面である。撮影開始までにセリフを頭に入れるだけでもいっぱいいっぱいである。入念なリハーサル。共演のシブとの相性はいい。シブのサポートもあって、なんとか予定通り撮り上げることが出来た。Mr.D、さすがにぐったりしている。お疲れ様。
 本日の心境をたとえるならば――9回、リリーフの久保田が突然打たれ始めた。登板予定はなく、ウォーミングアップすらしていない藤川を急遽マウンドに送ることになった。「球児、すまんなあ。でもお前なら、ストレートを高めに思いっきり放っておけば間違いないわ」――という状況の岡田監督のようなものか。
 賭けは吉と出たようである。