何とか天気は持ってくれたようである。空はどんよりとした曇天。
午前中は川原で撮影。場所はタキカワカイギュウの化石の発掘地のすぐ近く(詳しくは「雨の祭り」)。大木の葉はすっかり落ち、夏にロケハンに来た時とは大分様子が違う。風は強く、冷たい。撮る側の我々は動いているからまだいいのだが、演じる側のシブは体の芯から凍えんばかりである。
葉の落ちた木、灰色の空、燃える上がる火、ゆったりと流れる川。いい絵が撮れたように思える。
午後は堤防で、シブ、「おだちもっこ」のマスターと大立ち回りシーン。ド派手なチンピラルックで登場のマスター。はまりすぎだ。
長回しの難しいシーンであったが、この二人ならば、アドリブも含めて安心して任せられる。
難易度の高い屋外シーンをなんとか撮り終えた。残りは情景シーンなどである。いよいよ先が見えてきた。
この数日、カズオの様子が少しおかしい。落ち着きがないようである。私が寝ていると、顔を近付けてきて、耳をぺろぺろと舐めたりする。明日でカズオともお別れである。もしかしたら、薄々気が付いているのかもしれない。
この物語も、ぼちぼち第二章に入りそうである。