「先が見えてきた」と言いながら、なかなかクランクアップしないのには理由がある。物語がクリスマスイブの一日の出来事という設定なので、クリスマスツリーを撮る必要があるのだ。といっても、どんなのでもいいというわけではない。厳しい条件がある。「出来るだけしょぼいクリスマスツリーを」である。でもって、クリスマスツリーが立つのを待っていたのである。
候補はある。3年前にも撮影したのだが、中心市街地のテナントビルの前に、いい感じのツリーが立つ。いや、立つはずだった・・・・・・。
ある日のこと、そのビルの前を歩いていると、大きな看板が立っているのに気が付いた。そのビルに入居していた店舗が9月に閉店したらしい。ビルの様子をのぞいてみると、完全な空きビルとなっているようで、中も荒れ果てている。どう見ても、ツリーは立ちそうにはないし、「今年もツリーは立てるんですか?」という間抜けな質問をどこにしていいやらも分らない・・・・・・。
そう、他の地方都市同様、滝川市も中心市街地の空洞化、空きビル問題が深刻である。10月にはバイパス沿い、国学院大学敷地にアクロスプラザたきかわもオープン、人の流れのシフトに拍車がかかっているようである。
というわけで、方針を変更。国道沿いのポインセチアをあしらった電飾を撮ることに。道路沿いに一列に連なり、見た目ではいい感じに抜けているのだが、カメラで撮るとなるとなかなか難しい。相棒と二人、寒さに震えながら試行錯誤。「1.5メートル位の足場が組めたらなあ・・・」。なんとか撮影終了。
なし崩し的ではあるが、なんとなく、クランクアップということにしよう。クランクインからほぼ4週間である。後はリテイクがないことを祈るばかりであるが・・・・・・。