「なんだかデートクラブの事務所みたいだねえ」。
部屋に入り中を一瞥するや、Kは憎まれ口を叩く。古くからの仲間であるKが、私たちが入居したICCにわざわざ苫小牧から遊びに来た。
実際、引越ししてまだ日は浅いが、それなりに、着々と“事務所っぽく”はなっている。オフィス家具専門のリサイクルショップ、ニトリの展示品処分コーナー、100円均一ショップなどなど、相棒と札幌市内のあちこちを車で飛び回り、予想以上に安く必要な品を揃えることが出来た。
もっとも私は実物を見たことがないので、Kの比喩が適切であるかどうかは分らないが。
部屋は思っていた以上に快適である。私たちは2間を作業スペースと休息スペースに区分けしたが、ついつい休息スペースの充実に力を入れてしまう。本末転倒だ。
暖かい春の日差しの中、K、相棒、私と散歩がてら、近所のファミレスにランチへ。部屋に戻り、まったりと談笑。「お菓子ボックスが必要だね」。
南向きの大きな窓の向こうは公園で、静かな午後、辺りに響くのは子供たちの遊び声だけだ。
部屋の隅、クッションを枕に横になっていると、ついうとうとしてくる。見ると、ソファに寝そべっているK、ふんぞり返っている相棒もうとうとしているようだ。様々な苦労をともにしてきた仲間たちである。
ほんの短い間だったが、夢を見たような気がする。滝川は雪である。