2008/04/21 落日

 「急げ!もう沈みかけているぞ」
 「三脚を構えたら即カメラを回そう」
 あたふたとする私と相棒。日没のショットは何度狙っても、いつもドタバタになる。
 手間取っていた字幕付けの作業も一段落したので、気になっていた情景シーンをリテイクすることにしたのだ。

 情景ショットを一発勝負で決めるのは難しい。時間や気象条件などを考え、何日も通い続けること。いかに手間を惜しまないかである。
 今回の私たちの映画でも、少しばかりの心残りはある。朝の情景シーンである。もう一回狙おうと決めていたのだが、その後、本格的な冬になり、天気が荒れてチャンスを失してしまった。
 それなら、せめて夕景に再チャレンジしようということになる。五ヶ月越しの執念だ。落日そのものを狙うなら季節も関係ない。幸いにも札幌近辺は連日の好天だ。当別まで車を飛ばす。

 一ヶ所目で撮り終えると、大急ぎで次のスポットへ。鉄塔に向かい合う格好の夕陽が、まさに山の端に隠れようとしている。いい感じである。卵の黄身のようで、あつあつのご飯にかけて食べたらおいしそうだ。
 完全に沈みきるまで約7分間、カメラを回しっぱなしにする。

 部屋に戻り、わくわくしながらテープチェックをする。あれ?見た目ほどには、あのなんともおいしそうな感じが出ていないな。うーん。使うかどうかは微妙なところか。
 情景ショットはつくづく難しい。